
トレード用の海外FXプラットフォームは、MT4(MT5)のシェアが圧倒的に高いです。ですが、実は「cTrader」という海外FXプラットフォームもあることをご存じでしょうか?
今回は、このcTraderについて詳しく見ていきましょう。
目次
海外FXツールの「cTrader」とは?
cTraderは、平成23年に「スポットウェアシステム」という企業が生み出したトレード用プラットフォームです。
実は、使い心地だけで考えるとMT4よりも優れていると言われてます。
海外FXツールの「cTrader」のメリット
ここからは、海外FXプラットフォーム、cTraderを利用するメリットについて見ていきましょう。
- 約定力がとても高い
- ワンクリックオーダーが便利
- 複数のオーダーの同時処理が可能
- ポジション内のトレード量を調節できる
- 時間足の種類が豊富
1.約定力がとても高い
海外FXツールのcTraderの約定力はとても高く、「ほぼ瞬時」くらいで約定します。
仮に決済ボタンを連打しても、それに沿って約定してくれます。
スキャルピングトレード(数分、場合によっては数分で完結する取引)もしやすいです。
2.ワンクリックオーダーが便利
海外FXツールのcTraderであれば、以下のことが容易にできます。
ダブルアップオーダー
同量のポジションのオーダーをする
成行オーダー
価格を指定せずに、人力よる判断で「今の価格」で買う(売る)
途転(リバース)オーダー
ロングポジションを瞬時に決済してショートポジションにする
全ポジション同時クローズ
全部のポジションをワンクリックで決済できます
通貨ペアごとのポジション同時クローズ
通貨ペアごとに全部のポジションをワンクリックで決済できます
cTraderでは、ワンクリックでこれらのオーダーを行うことが可能です。ちなみに、「全ポジション同時クローズ」は、同じ海外FXツールであってもMT4ではできません。
3.複数のオーダーの同時処理が可能
メジャーな海外FXツールのMT4ですが、実は「複数オーダーの同時処理」は行えません。スクリプトを使えば、ほぼ同時決済ができますが、これも厳密に言えば超高速で1つずつオーダーを処理していくだけですから、微妙なズレが発生します。
実際、スキャルピングトレードをする場合には、少なからず影響が出るはずです。
ですが、cTraderであれば「2個以上のオーダーの完全同時処理」ができます。
4.ポジション内のトレード量を調節できる
海外FXツールのcTraderは「1つのポジションにおけるトレード量のコントロール」をすることができます。
たとえば「5万通貨のうち2.5万通貨だけクローズする」などです。トレードスタイル・戦略によってはかなり有効になってくるはずです。
5.時間足の種類が豊富
海外FXツールのcTraderには、26タイプもの時間足があります。
1分足・2分足・3分足・4分足・5分足・6分足・7分足・8分足・9分足・10分足・15分足・20分足・30分足・45分足・1時間足・2時間足・3時間足・4時間足・5時間足・6時間足・8時間足・12時間足・1日足・2日足・3日足・週足・月足
MT4は9タイプ、MT4の進化版であるMT5でも21タイプですから、これらよりも相場分析がしやすくなっていると言えます。
ただ、実際には26個も使わない場合が大半ですから、MT5が利用できる環境にあるのであれば、これに関してはあまり大きなメリットは感じないかもしれませんね。
しかしMT4よりはさすがに便利に思えます。
デメリット:なぜ海外FXツールのcTraderはマイナーなのか?
MT4よりもcTraderのほうが高品質だと思いますが、特に日本人にとってcTraderは超マイナーです。
その主な理由は以下の通りです。
- そもそもcTraderを使える海外FX業者が少ない
- オートトレードがしにくい
- インジケーターを入れにくい
1.cTraderを使える海外FX業者が少ない
これが最大の理由だと思いますが、そもそもcTraderに対応している海外FX業者が少ないです。
有名どころの海外FX業者としては、
FX Pro
悪くはありませんが、あえて選ぶ理由はないかというレベルの海外FX業者です
AXIORY
最大400倍、初回入金下限額2万円、と海外FX初心者でも利用しやすいです
Tradeview
「ナノスプレッド口座」のスプレッドの狭さが魅力。ただ、この口座の最大レバレッジは200倍と、海外FX業者としては低めです。
上記3社くらいしかありません。
この先、cTraderがXMやGEMFOREXなどでも使えるようになれば、もっと普及するでしょうが、実現性は低いです。
2.オートトレードがしにくい
MT4に対応しているオートトレードシステムは非常にたくさんあります。しかし、cTrader用のオートトレードシステムはかなり少ないです。
cTrader自体がマイナーなので、オートトレードシステムのニーズも薄いということでしょう。
MT4用のオートトレードシステムとcTrader用のオートトレードシステムに互換性があればいいのですが、両者のプログラミング言語が異なるので、使い回すこともできません。強引に互換性を持たせることもできますが、専門知識が必須です。
また、cTrader用のオートトレードシステムに関しては、紹介ページの日本語対応があまり進んでいません。それに、サポートページも小難しくて理解しにくいです。
3.インジケーターを入れにくい
海外FXツールのcTraderには、オーソドックスなインジケーターは最初から結構入っていますが、それ以外のインジケーターは自分で入れる必要があります。
「日本語対応しているインジケーター配布サイト」が少ないですから、パソコンの翻訳機能などを利用しつつ、インジケーターの詳細を把握して、ダウンロードしなければなりません。
海外FXツールのcTraderの勉強をしておく必要はある?
FXの経験がある人であれば、MT4(MT5)の知識はある程度あるかと思います。
しかし、cTraderについては「そんなの初耳!」という人が少なくないはずです。
そんなcTraderに関してもある程度勉強しておくべきなのでしょうか。
これについてですが、
「AXIORY」を使うなら知識は必要だが、あえて勉強するまでもない
です。
普通に使うだけであれば「使っていくうちに慣れる」ので気にする必要もありません。
ましてMT4(MT5)を利用した経験があれば、何も困ることはありません。
MT4(MT5)とcTraderは別物ですが、それでもやることは似ています。
ただし、オートトレードシステムを使ったり、外部のインジケーターを入れたりするのであれば、事前にやり方などを調べておくことをおすすめします。
まとめ:海外FXツールとしてはMT4(MT5)が基本
今回は、マイナーな海外FXツールである「cTrader」について見てきました。
まとめると、
- 約定力が高い
- ワンクリックオーダーできる
- 複数オーダーの同時処理が可能
- 同ポジション内のトレード量調節可能
- 豊富な時間足
- cトレーダーを使える海外FX業者が少ない
- オートトレードのしにくさ
- インジケーターに入れにくさ
といったところです。
やっぱりFX業界的には「プラットフォームはMT4(MT5)」というのが常識になっています。
cTraderも悪い海外FXプラットフォームではありませんが、「現時点では使いやすい環境ではない」ので、基本的にMT4(MT5)を利用することを推奨します。