FXのDD(ディーリングデスク)方式のメリット・デメリット

FXにはいくつかの方式があり、その中の1つにDD方式というのがあります。

DD方式という言葉は知っていても、内容についてはよくわからないという人も多いと思います。

では、DD方式というのはどういった方式であり、どういったメリットとデメリットがあるのでしょうか。

今回はDD方式について詳しく見ていきたいと思います。

DD方式について

DD方式とは、トレーダーの注文をFX会社が一旦受け止めて取引市場に注文を出すという方式です。

FXの買い注文や売り注文は、取引市場というところで情報が行き交っており、トレーダーはそこで自分が行いたい注文を出すことで介入します。DD方式ではそうしたトレーダーと取引市場の間に立ち、トレーダーからの注文をFX業者側ですべて受け止めるようにします。

通常、トレーダーが出した注文はすべて取引市場に流れているるように感じますが、DD方式のときはそうとも限りません。

たとえば「ドル円の通貨ペアを100円で入手したい」という注文をあるトレーダーが出したとします。注文を受け取ったFX業者はほかにも「今持っているドル円の通貨ペアを100円で販売したい」という注文をほかのトレーダーから受け取ったとします。

両者の注文は内容が一致しているので、取引市場に出すことなく双方の注文を相殺し成約します。

また95円で入手したドル円の通貨ペアを「FX業者側が」が持っていた場合は、どのように対処するのか考えてみましょう。

こうした場合も自社で持っているドル円の通貨ペアを100円で販売するようにし、トレーダーからの注文に対応することが考えられます。

DD方式の場合はトレーダーが出した注文をすべてFX会社が吸収してしまうことから、注文したことがどのように対処されたのかを知ることはできません。あくまでも「注文が実施された」という結果だけが得るれるのが、DD方式の大きな特徴といえます。

FX取引におけるDD方式のメリット

DD方式のメリットは「スプレッド差が狭い」ことです。

国内FX業者がDD方式を採用していることが一般的であるのに対し、海外FX業者はそうではありません(NDD方式が多い)。

ドル円の平均スプレッドをみてみると、海外FXでは平均スプレッド差が1.5~2.0pipsであるのに対して、国内FXの平均スプレッド差は0.3pipsとなっています。1.0pips以上も離れているなどスプレッドの狭さに関しては国内FX(DD方式)のほうが優れているといえるでしょう。

ちなみに、国内FXでDD方式を採用しているところが多いのは、「トレーダーがスプレッドの狭さを求めている」からです。NDD方式では仕組みの都合でどうしてもスプレッドが広くなってしまいます。

またDD方式は、「FX初心者に優しい」というメリットもあります。

FX初心者は、トレードのやり方や相場の読みを、セミナーや本で学ぶことも多いかと思います。

しかし学習するにあたって最もよいのは「実際にやってみること」です。

実践での体験は、本には書かれていないさまざまなことを学ぶことができます。FX初心者は経験がないため、損失を受けてしまう可能性が高く、実際にトレードを行う際にはいろんな側面から学ばなければいけません。

DD方式のデメリット:1.トレーダーが損しやすい

DD方式のデメリットとして「トレーダーが損を受けやすい」ことがあります。

DD方式では

  • トレーダーが出した注文を取引市場に出して約定する
  • 他のトレーダーの注文と相殺する形で約定する
  • FX会社が保有しているものと相殺する形で約定する

のいずれかで対応することになります。

3つの対処法のうち「FX会社が保有しているものと相殺する」というケースが最も厄介です。DD方式ではどのように注文が約定されたのかがわかりません。そのためFX業者が有利な形での注文が行えると判断されたときは、恣意的に注文内容を変えることがあります。

たとえば、トレーダーがドル円を100円で購入するという注文があり、FX業者側では101円で入手していたドル円があったとしましょう。トレーダーの注文どおり100円で売却してしまえば、損するのはFX会社側です。ですがFX会社も営利団体であるため、損失の発生はできるだけ抑えなければいけません。そのためFX会社側の一方的な事情で、100ドルで購入したいというトレーダーの注文を無視して、102円でドル円の通貨ペアを購入させることがあります。

DD方式では約定がどのように行なわれたのかは一切公開されません。そのため、知らず知らずのうちにトレーダーが不利となるような注文が行なわれることもあるので注意が必要です。

海外FXでDD方式があまり採用されていないのは、「取引の公平性が保たれていないのは嫌だ」という意見を、海外のトレーダーが持っていたことによるものです。日本とは違い、海外ではスプレッド差よりも取引の公平さのほうが重要視されています。

DD方式のデメリット:2.チャートに不自然なところができる

チャートに不自然な流れが発生する」これもDD方式のデメリットです。

FXの注文は取引市場でおこなわれますが、取引市場でチャートも作ってくれるわけではありません。

チャートそのものはFX業者がそれぞれ作っているものです。FX業者でそれぞれチャートを作っているといっても、通貨ペアの価格は取引市場で通貨ペアの価格が決まることもあって、チャートの形がFX業者間で大きく異なることはありません。

ただし、DD方式を採用しているFX業者の場合、自社の利益をもたらすという思惑から一部のチャートを恣意的に操作することがあります。恣意的に操作したところで注文をしてしまうと、トレーダーは一方的に損をしてしまう恐れがあります。

また、価格が急上昇したときなども注意が必要です。

急激に価格が上昇するとトレーダーにとって儲けるチャンスとなります。

しかしDD方式では「トレーダーの利益=FX会社の損失」となるため、FX業者からすると損失を引き起こす元凶となります。そうした事情によって、急上昇する良いタイミングにもかかわらず注文が受領されない、といったトラブルを引き起こすことがあるため気をつけましょう。

まとめ

DD方式は国内FX業者でよく採用されている方式です。

取引市場とトレーダーの間にFX業者が介入することから、スプレッド差が狭くなるといったメリットがあります。スプレッドが狭くなると取引時に発生する手数料が安くなるため、FX初心者にとってはありがたい仕組みともいえます。

しかし、FX業者が中間業者のような役割を担う都合から、取引に不透明な部分が発生するのもDD方式の特徴です。

そのためトレーダーに不利益を与える可能性もありますので、DD方式のFX業者を利用するときは十分注意しましょう。

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