2022年9月19日から9月23日のマーケット振り返り&来週の予想

2022年9月19日月曜日のマーケット振り返り

日本

※日本株は休場

海外マーケット

米国株は反発。先週の「CPI ショック」を引きずるとともに、米長期金利上昇(一時3.51%と2011年4月以来の高水準)を嫌気して売りが先行。

ただ、売り一巡後は前週に大幅下落 (NYダウで前週は1329ドル下落、週間ペースで今年5番目の大きさ)した反動もあり、短期的な戻りを見込む買いが優勢となりました。

為替は東京市場とロンドン市場が休場だったこともあり薄商いの中、ユーロしっかり、ドルまちまち、円が軟調。もみあい。

NYダウは197ドル高と3営業日ぶりの反発。寄り付き直後に一時263ドル下げたものの、この水準では押し目買い優勢となりました。売り買い交錯するも大引けにかけて買い優勢となり、31,000ドル台を回復。

ドル円は週末、週初を通じ143円を挟んだ展開。 米長期金利上昇への反応は限定的で、今週は FOMC(20日〜21日)日銀金融政策決定会合 ( 21日〜22日)など重要なイベントを控え、ポジション調整の円買いドル売りも入りました。その他では中国人民元が心理的な節目の1ドル=7元割れ。

原油(WTI先物)は続伸。足元で軟調な展開が続いていることから、1バレル=85ドル割れでは押し目買いが優勢でした。

2022年9月20日火曜日のマーケット振り返り

日本

日経平均株価は120円高と反発。前日の米国株反発を追い風に、先物主導で買い先行し高く寄り付きました。幅広い銘柄が買われ、寄り付き直後に上げ幅は一時300円超を記録。しかし買い一巡後、節目の28,000円が視野に入るにつれて戻り売りに押され、もみ合いに転じました。

ドル円は、日米英スイスの中銀会合を控え様子見ムードが強まり、概ね143円台前半でのもみ合い。東京時間夕刻の米長期金利上昇に連動して買いが先行。

海外マーケット

米国株は反落。米10年物金利の上昇(価格続落、 一時 3.60%と2011年4月以来の高水準)が嫌気されたことに加え、 今晩のFOMCに対する警戒感も相場の重石となりました。

FOMCでは3会合連続で 0.75%幅の大幅利上げ、政策金利見通し(ドットチャート)も引き上げられる、との見通しが市場のコンセンサス。

為替市場ではユーロ、円がまちまちの動き。引き続きドルが堅調ながら、FOMCを控えポジション調整の動きが中心となりました。

NYダウは313ドル安と反落。朝方売りが先行し、 押し目買いが散見されるものの、FOMCに対する警戒感は根強い。一時、30,500ドルを割り込む場面も。

ドル円は143円台後半でのもみ合い。FOMCを前にポジション調整の動きが中心で、前日に続き米長期金利上昇に対する反応は鈍い。米金融政策の影響を受けやすい米2年物金利は、一時3.99%と2007年10月以来の高水準を記録し4%に接近しました。

原油(WTI先物)は3営業日ぶりに反落。主要中銀の金融引き締めましたが、世界経済を冷やし原油需要を抑えるとの見方を背景に、1バレル=85ドルを割り込みました。

2022年9月21日水曜日のマーケット振り返り

日本

日経平均株価は375円安と大幅反落し、7月19日以来の安値で大引け。前日の米国株反落を受けて 200円超安く寄り付きました。

香港株、 上海株などのアジア株も軟調で、前引けにかけて400円近い下げを記録。その後は下げ渋ったものの、FOMCへの警戒感は強く、大引けにかけて再び売りが優勢となりました。

総じてドルが堅調。ドル円はジリ高の展開となり、昼過ぎに一時144円台に乗せました。この水準では戻り売り優勢。

海外マーケット

米国株は大幅続落。注目されたFOMCで、3回連続となる0.75%幅の大幅利上げは予想通りでした。 しかし、同時に発表されたFOMC参加者の政策金利見通し(中央値)が、2022年末に4.4%と、年内の残り2回の会合で0.75%幅、0.5%幅の大幅利上げが続くことを示唆。市場の想定よりもFRBが金融引き締めに積極的で、景気の先行き不安から株価は一段安。

為替市場ではドル全面高で主要通貨に対するドル指数は一時約20年ぶりの高値を更新。

一方、ユーロはウクライナ情勢緊迫化への懸念から軟調でした。NYダウは522ドル安と大幅続落。 パウエル FRB議長の会見中に200ドル超反発する場面もあったものの、引けにかけて一段安。

ドル円はFOMC 発表前後に乱高下。米長期金利(10年金利)の動きに連動する形で144円台後半から143円台半ばと大きく振れました。

その後は144円台前半で推移。米長期金利はFOMC直後に 3.62%へと急上昇したものの、FRBの大幅利上げ継続が米景気悪化につながるとの見方から買われ、5営業日ぶりに反発(金利低下)。米金融政策の影響を受けやすい米2年金利は一時、4.12%と約15年ぶりの高水準を記録。

2022年9月22日木曜日のマーケット振り返り

日本

日経平均株価は続落。前日比159円安で2カ月ぶり安値となりました。前日まで開かれたFOMCでは市場の想定よりも強い金融引き締めを長く続けることが示されました。米国株が大幅に下落し、日本株もその流れを引き継いだ格好です。日経平均は前場で360円近く下げる場面もありました。

午後にかけては円安恩恵株や経済再開関連株に買いが入り、下げ幅を縮小。日銀が大規模な金融緩和の維持を決めたことで日米の金融政策の差が改めて意識された格好です。

ドル円相場は為替介入を実施。17時ごろ実施し、 17時半すぎには一時1ドル=140円31銭近辺まで買われました。政府、日銀が約24年ぶりに円買いドル売りの為替介入を実施し、円の売り持ちを解消する動きに拍車がかかりました。市場では 「相場動向をみると17時以降、断続的に円買い・ドル売り介入を実施しているのではないか」との声が聞かれました。

海外マーケット

ダウは3日続落。 FRBや欧州の中央銀行が大幅な利上げを継続し、世界景気を冷やすとの懸念が広がりました。

景気敏感株や生活必需品以外の消費関連株の下げが目立ちました。米長期金利が大幅に上昇し、相対的に割高感が増した高PER(株価収益率)のハイテク株も売られた格好です。

円相場は4営業日ぶりに反発し、前日比1円70銭円高ドル安の1ドル=142円35~45銭で取引を終えました。日本政府、日銀は22日24年ぶりとなる円買いドル売り介入に踏み切りました。介入を受けた円買いドル売りの流れが米国の取引時間にも引き継がれました。半面、 米長期金利が上昇し、日米金利差の拡大を見込む円売りドル買いが出て、円の上値は限られた格好です。

2022年9月23日金曜日のマーケット振り返り

日本

※日本株は休場

海外マーケット

23日の米株式市場でダウは4日続落し、 前日比486ドル27セント安の2万9590ドル41セントで終えました。

とうとう6月に付けた年初来安値(2万9888ドル78 セント)を下回りました。米連邦準備理事会(FRB)の大幅利上げが米景気後退入りを招くとの懸念が強まり、幅広い銘柄が売られた格好です。 米欧の長期金利上昇も株売りを促しました。

円相場は反落し、前日比1円円安ドル高の1ドル=143 円 35~45銭で取引を終えました。世界の主要中央銀行の金融引き締めで欧州を中心とした景気後退への警戒が強いです。英国の財政悪化懸念も加わり、 ドルが英ポンドやユーロに対して大幅に上昇し、対円でのドル買いに波及しました。

来週の予想

来週(26~30日)のドル円相場は下落しそう。日銀は22日、大規模な金融緩和策の維持を決めました。 

来週は米連邦準備理事会(FRB)の主要メンバーの発言機会が多く予定されており、利上げを続ける、FRBと日銀の金融政策の方向性の違いに着目した円売りドル買いが出やすいです。 もっとも、1ドル=145円を下回る水準では政府日銀による為替介入の思惑が広がりやすく、利益確定を目的とした円買いドル売りが円相場を下支えする場面もありそう。

来週の重要な経済指標

9月26日
08:01 英9月ライトムーブ住宅価格
14:00 シンガポール8月鉱工業生産
14:30 黒田日銀総裁、大阪経済4団体共催懇談会で挨拶
15:00 鈴木財務相、雨宮日銀副総裁が全国証券大会に出席
16:00 トルコ9月景気動向指数
16:00 トルコ9月設備稼働率
16:00 デギンドスECB副総裁、講演
16:00 ナーゲル独連銀総裁、講演
16:30 黒田日銀総裁、記者会見
16:30 パネッタECB理事、講演
17:00 独9月Ifo景気動向指数
17:30 香港8月貿易収支
18:00 経済協力開発機構[OECD]経済見通し
21:30 米8月シカゴ連銀全米活動指数
22:00 ベルギー9月企業景況感
22:00 ラガルドECB総裁、欧州議会経済金融委員会の公聴会に出席
23:00 コリンズ・ボストン連銀総裁、ボストン商工会議所で講演
23:30 米9月ダラス連銀製造業活動指数
23:30 センテノ・ポルトガル中銀総裁、イベントで講演
25:00 ボスティック・アトランタ連銀総裁、オンラインイベントに参加
25:00 テンレイロ英中銀委員、講演
25:30 ローガン・ダラス連銀総裁、銀行会議で講演
26:00 米財務省2年債入札
29:00 メスター・クリーブランド連銀総裁、経済見通しと金融政策について講演
9月27日
08:50 日8月企業向けサービス価格指数
10:30 中国8月工業利益
15:00 日8月工作機械受注[確報]
17:00 ユーロ圏8月マネーサプライ
18:00 イタリア2年債入札
18:30 南ア4-6月期非農業部門雇用者
18:30 ドイツ5年債入札
19:15 エバンス・シカゴ連銀総裁、経済情勢や金融政策について講演[ロンドン]
19:50 センテノ・ポルトガル中銀総裁、リスボンでの会議で講演
20:00 ピル英中銀チーフエコノミスト、、講演
20:00 ビルロワドガロー仏中銀総裁、講演[パリ]
20:30 パウエルFRB議長、デジタル通貨に関するパネル討論会に参加
21:00 ハンガリー中銀、政策金利発表
21:30 米8月耐久財受注[速報]
21:55 米レッドブック週間小売売上高
22:00 米7月住宅価格指数
22:00 米7月S&Pケースシラー住宅価格指数
22:15 デギンドスECB副総裁、講演
22:55 ブラード・セントルイス連銀総裁、米経済と金融政策について講演
23:00 米9月消費者信頼感指数
23:00 米9月リッチモンド連銀製造業指数
23:00 米8月新築住宅販売件数
26:00 米財務省5年債入札
9月28日
08:01 英9月BRC店頭価格指数
08:50 日銀金融政策決定会合議事要旨[7月20-21日分]
09:35 デーリー・サンフランシスコ連銀総裁、質疑応答に参加[オンライン]
10:30 豪8月小売売上高
14:00 日7月景気動向調査[改定値]
15:00 独10月GFK消費者信頼感
15:45 仏9月消費者信頼感
16:00 タイ中銀、政策金利発表
16:15 ラガルドECB総裁、講演
17:00 伊9月消費者信頼感指数
17:00 伊9月企業景況感指数
17:00 スイス9月クレディスイス景気期待指数
17:15 カンリフ英中銀副総裁、講演
18:00 伊7月工業売上高
20:00 米MBA住宅ローン申請指数
21:30 米8月前渡商品貿易収支
21:30 米8月卸売在庫[速報]
21:30 米8月小売在庫
21:35 ボスティック・アトランタ連銀総裁、質疑応答に参加
23:00 米8月中古住宅販売成約指数
23:30 EIA週間石油在庫統計
23:10 ブラード・セントルイス連銀総裁、開会の挨拶
26:00 米7年債、変動利付2年債入札
27:00 エバンス・シカゴ連銀総裁、景況や金融政策に関するQ&Aセッションに参加[ロンドン]
27:00 ディングラ英中銀委員、講演
9月29日
09:00 NZ9月ANZ企業景況感
15:00 南ア8月マネーサプライ
15:00 南ア8月民間部門信用
15:30 清田日本取引所グループCEO、記者会見
16:00 トルコ9月経済信頼感
16:00 シムクス・リトアニア中銀総裁、講演
16:00 パネッタECB理事、講演
17:00 伊8月生産者物価指数
17:00 ビルロワドガロー仏中銀総裁、ノット・オランダ中銀総裁、エルダーソンECB理事、気候会議で講演
17:00 レーン・フィンランド中銀総裁、金融政策について講演
17:00 デギンドスECB副総裁、講演
17:15 カザークス・ラトビア中銀総裁、講演
17:15 エルダーソンECB理事、講演
17:30 英8月消費者信用残高
17:30 英8月住宅証券融資残高
17:30 英8月住宅ローン承認件数
17:30 英8月マネーサプライ
17:50 デコス・スペイン中銀総裁、金融システムについて講演
18:00 ユーロ圏9月消費者信頼感[確報]
18:00 ユーロ圏9月鉱工業信頼感
18:00 ユーロ圏9月経済信頼感
18:00 ユーロ圏9月サービス業信頼感
18:00 イタリア5年、10年債入札
18:30 南ア8月生産者物価指数
20:30 ラムスデン英中銀副総裁、講演
21:00 独9月消費者物価指数[速報]
21:00 ハウザー英中銀エグゼクティブディレクター、講演
21:30 チェコ中銀、政策金利発表
21:30 加7月GDP統計
21:30 米4-6月期GDP統計[確報]
21:30 米新規失業保険申請件数
22:00 シムクス・リトアニア中銀総裁とミュラー・エストニア中銀総裁、講演
22:30 ブラード・セントルイス連銀総裁、経済見通しについて講演
26:00 メスター・クリーブランド連銀総裁とレーンECB理事、パネル討論会に参加、パネル討論会に参加
26:00 レーンECB理事、講演
27:00 メキシコ中銀、政策金利発表
29:45 デーリー・サンフランシスコ連銀総裁、、ボイシ州立大学で基調講演
9月30日
06:00 NZ9月ANZ消費者信頼感
06:45 NZ8月住宅建設許可
08:30 日8月完全失業率
08:30 日8月有効求人倍率
08:50 日8月商業販売統計
08:50 日8月鉱工業生産[速報]
10:30 豪8月民間部門信用
10:30 中国9月製造業/非製造業PMI
10:45 中国9月財新メディア製造業PMI
11:00 シンガポール8月マネーサプライ
13:30 インド中銀、政策金利発表
14:00 日9月消費者態度指数
14:00 日8月新設住宅着工戸数
14:00 日8月建設工事受注額
15:00 英4-6月期GDP統計[確報]
15:00 英4-6月期経常収支
15:00 英4-6月期総合事業投資[確報]
15:30 スイス8月小売売上高
15:45 仏9月消費者物価指数[速報]
15:45 仏8月消費者支出
15:45 仏8月生産者物価指数
16:00 トルコ8月貿易収支
16:00 スイス9月KOF先行指数
16:55 独9月雇用統計
17:00 伊8月失業率
17:30 香港8月小売売上高
18:00 ユーロ圏8月失業率
18:00 ユーロ圏9月消費者物価指数[速報]
18:00 伊9月消費者物価指数[速報]
19:00 外国為替平衡操作の実施状況
21:00 南ア8月貿易収支
21:00 南ア8月財政収支
21:30 米8月個人所得/個人支出
21:30 米8月PCEデフレーター
22:00 ブレイナードFRB副議長、金融安定に関する会議で冒頭の挨拶
22:45 米9月シカゴ購買部協会景気指数
23:00 米9月ミシガン大学消費者信頼感指数[確報]
24:30 シュナーベルECB理事、講演
27:00 コロンビア中銀、政策金利発表
29:15 ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁、金融安定に関する会議で閉会の挨拶
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