
小さな陰線の次に、大きな陽線が出た。「さっきまでの下げを取り返したように見える」という場面で、よく使われる言葉が包み足です。ただ、ヒゲだけを包んだ場合と、実体が前の実体を包んだ場合では、同じ形を見ているとは限りません。
包み足は、後からできたローソク足が、直前の足を包む組み合わせです。包み線、抱き線、エンゴルフィングという呼び方もあります。この記事では実体の包み方を基本に、高値・安値で見るアウトサイドバーとの違い、数字での見分け方を整理します。
包み足とは?後の足が前の足を覆う形
Titan FXの公式解説は、後の足の実体が前の実体を包む形を説明し、ヒゲを含めるかどうかで判定を変えられることも示しています。名前が同じでも、使うツールの条件まで同じとは限りません。まず実体同士の比較なのか、足全体の比較なのかを揃えましょう。
実体は、始値と終値の間にある太い部分です。陽線なら下端が始値、上端が終値になり、陰線では逆になります。形の色を見て迷ったら、四本値を表示し、それぞれの価格を確認する方が確実です。
ここで取り上げる基本形は、陰線の実体を次の陽線が覆う組み合わせと、陽線の実体を次の陰線が覆う組み合わせです。同じ色の足が続く場合も範囲の比較はできますが、陰陽が切り替わる条件と一緒に数えると、検証する対象が変わります。
| 見分ける形 | 前の足 | 後の足 | 比較する部分 |
|---|---|---|---|
| 陽線による包み | 陰線 | より広い実体の陽線 | 始値・終値の範囲 |
| 陰線による包み | 陽線 | より広い実体の陰線 | 始値・終値の範囲 |
| アウトサイドバー | 内側の価格範囲 | 前の高値・安値を両側へ超える足 | 高値・安値の範囲 |
FXブロードネットが説明するアウトサイドは、直前の値動きを後の足が包む形です。本記事では混乱を避けるため、実体の比較と高値・安値の比較を分けて記します。呼び名が似ていることを理由に、条件を途中から変えないようにします。
陽線による包み足を、仮の価格で確認する
前の足が始値150.20円、終値150.00円の陰線だったとします。実体は150.00~150.20円です。次の足が149.98円で始まり、150.25円で終わる陽線なら、実体の範囲は149.98~150.25円になり、前の実体を両側から覆っています。
前の実体の長さは0.20円、後の実体の長さは0.27円です。この例は形を説明する仮定で、実際に取引した成績ではありません。後の実体が長いことと、次の足も上がることは別の話です。
もし前の高値が150.35円、安値が149.90円で、次の足の高値150.30円、安値149.95円だったらどうでしょう。実体は包んでいますが、高値・安値では前の範囲を超えていません。この二つを区別すると、ツールによって印が付く理由の違いを確認しやすくなります。
陰線による包み足も、上下を取り違えずに見る
逆の例として、前の陽線が始値150.00円、終値150.20円、次の陰線が始値150.23円、終値149.97円だったとします。後の実体149.97~150.23円が、前の実体150.00~150.20円を包んでいます。
後の陰線の実体は0.26円です。前の始値より安い所で終わったことは確認できますが、参加者全員が売りへ転じたことまで分かるわけではありません。大きな足が一本出ただけで、相場全体の方向を断定しないようにしましょう。
上昇が続いた後なのか、上下を繰り返す範囲の真ん中なのかでも、背景は異なります。レジスタンスラインを参考にする場合は、包み足ができる前から見ていた価格を残します。足に合わせて線を後から置くと、再現できない判断になりがちです。
XM・BigBossの公式サイトから、口座開設へ進めます。
同じ価格で接している場合は、判定条件を明記する
次の足の始値が、前の終値とまったく同じになることがあります。例えば前が150.20円から150.00円へ下げ、次が150.00円から150.25円へ上げた場合、下側は同値です。厳密に外側へ出る条件では対象外ですが、同値を含める条件なら実体を覆う形として数えられます。
どちらが唯一の正解だと決めるより、自分の記録で同値を含めるかを固定することが重要です。価格の最小単位やチャートのデータによって、境界付近の見え方も変わります。小数点を丸めた画像だけで判断せず、元の価格を確認してください。
実体を包むのか、高値・安値まで包むのか
陽線・陰線の切り替わりを必要とするか
同じ価格で接する場合を含めるか
足の確定後に判定するか
包み足の完成と、注文できる価格は別
実体の範囲は終値が決まるまで変わります。途中では前の足を包んでいても、確定前に戻って、小さな実体になることがあります。確定した包み足を使う検証なら、その足の最安値や最高値で注文できた前提にしないでください。
陽線の包み足が150.25円で確定したとして、次に注文できる価格が150.28円なら、その150.28円から条件を確認します。前の例の安値149.98円で買えたことにすると、形が確定する前に入る別の方法へ変わってしまいます。
大きく動いた足を見て急ぎたくなるときほど、損切りまでの距離とロットを合わせて見ます。買値150.28円、終了を考える価格149.95円なら差は0.33円です。実体の長さだけで損失の大きさを判断しないようにしましょう。
狙う価格差が小さい場合は、スプレッドも結果に影響します。チャートに描かれた終値と、売買それぞれの注文価格が同じかも確認が必要です。大きな足を見つけたことだけでは、入る位置が適切かは決まりません。
包み足と、ピンバー・はらみ足の違い
ピンバーは、一本の足の長いヒゲと小さな実体を見ます。包み足は連続した足の関係を見るため、同じ形の別名ではありません。時間足を変えると見え方が変わることはありますが、任意の二本をまとめれば必ずピンバーになる、という関係でもありません。
はらみ足・インサイドバーは、後の足が前の範囲へ収まる側の形です。包み足では後の範囲が広がり、はらみ足では後の範囲が内側になる、という比較方向の違いを覚えると混同を減らせます。
この違いを知る目的は、難しい名前を増やすことではありません。自分が見たのは値幅の拡大なのか、縮小なのかを説明できることです。名前だけを重ねて、別々の根拠が増えたように扱わないでください。
チャートの矢印が違うときは、設定条件を調べる
同じ箇所を見ているのに、あるインジケーターでは包み足の印が付き、別のものでは付かないことがあります。すぐにどちらかの不具合と考える前に、ヒゲを含むか、陰陽の切り替わりを必要とするか、同値を認めるかを確認しましょう。
さらに、計算に使う足が確定したものか、形成中のものかも重要です。形成中に表示された印が、終値の変化で消える場合があります。その印を後から見た確定チャートにあるものと同じ条件で数えると、検証の出発点が変わります。
最初の数件は、表示された矢印と四本値を照合してみてください。何を包んだときに印が付くかを説明できれば、ツールの表示に頼りきらず、条件に合う足か自分で確かめられます。
包み足の練習では、二本の価格を一組で残す
- 前後の足の始値・高値・安値・終値を書く。
- 実体同士の比較と、ヒゲを含めた比較を分ける。
- 同値の扱いと、足の確定条件を揃える。
- 出現した場所と、その後の動きを別々に記録する。
- 形が完成しても見送った例を残す。
練習では、一定期間の足を順番に確認し、うまく動いた組み合わせだけを選ばないようにします。次の足が逆へ進んだ例も並べることで、形の認識と取引条件の判断を切り分けやすくなります。
包み足は、後の足が前の足のどの範囲を覆ったかを確認する言葉です。まず実体とヒゲの基準を揃え、そのうえで場所・確定時刻・注文価格を見れば、目立つ陽線や陰線に飛びつかず、落ち着いてチャートを整理できます。
参考資料
定義・計算方法の確認日:2026年10月24日。本文の数値例は説明用の仮定であり、実際の相場履歴ではありません。
XM・BigBossの公式サイトから、口座開設へ進めます。










