2022年9月5日から9月9日のマーケット振り返り&来週の予想

2022年9月5日月曜日のマーケット振り返り

日本

日経平均株価は31円安で4日続落。前週末の米株安を受けて売り先行で寄り付きました。一時下げ幅は100円超となったものの、この水準では押し目買い優勢。また、ドル円の高止まりも下支え要因となり、一時前日終値を上回る場面もありました。

ただ、5日の米国市場休場で、 投資家の動意は薄く方向感に乏しい展開。引き続きドル円堅調。ユーロ円など、クロス円を中心に円買い圧力が高まる場面もあったもののドル円は概ね 140円台前半を維持しました。

海外マーケット

米国市場はレーバーデーで休場。欧州株式は総じて大幅反落。ロシアが主要パイプラインを通じた天然ガス供給を停止したことで、エネルギー価格高騰やエネルギー不足が欧州景気を下押しするとの懸念が広がりました。

一方、 ユーロ圏長期金利は、 天然ガス先物価格上昇を受けたインフレ懸念の高まりから総じて上昇。特に政局不安や経済基盤の脆弱などを抱えるイタリア、ギリシャなどを中心に大幅上昇しました。

また、為替市場では引き続いドルが堅調。ユーロ安を主因にドル指数は一時110.27と2002年6月以来の高値を付けました。独DAXは2%超の大幅反落。 欧州株価指数の下げを主導。ドル円は、米国市場が休場で方向感は乏しいながらも、140円台半ば前後と高値圏で推移。

欧州景気への懸念を背景に、ユーロドルは東京時間に一時 0.9878 ドルと2002年12月以来の安値を付けました。また、いわゆる「ゼロコロナ政策」 継続が中国景気を停滞させるとの懸念から、人民元がほぼ全面安。

2022年9月6日火曜日のマーケット振り返り

日本

日経平均株価は6円高で5営業ぶりに反発。前日は米株は休場でしたが、米株先物高を背景に自律反発狙いの買いが先行。朝方に200円近く上昇しましたが上値は重く、一時マイナス圏に沈むなど、投資家の慎重姿勢も継続。

ドル円は短期筋からの円売りが優勢で141円台に上値を切り上げました。政府サイドから円安を検する発言は特段みられず。豪ドルはRBA決定が予想通りで対ドルで売り優勢。 対円はドル円での円安から一時 96 円台に上昇。

海外マーケット

米国の非製造業景況感指数の上振れで利上げ長期化への警戒感が強まり、株売り債券売り(利回り上昇)が優勢。9月FOMCでの0.75%利上げを約90%織り込み。米国では株安が止まらないですが、クレジット市場や短期金融市場は落ち着いた推移で、市場が不安定化している様相はうかがわれません。一方、欧州では天然ガス高騰やイタリア総選挙を控えて、市場はやや不安定な地合い。

為替はユーロは対ドルで連日の安値更新。NYダウは173ドル安で2日続落。ハイテク銘柄の多いナスダックは7日続落。 ダウは指標発表後に下げる展開となりましたが、終日31,000ドル台を維持。米国株の8月半ばの戻り高値からの下落率はダウが9%、ナスダックは12%となりました。

ドル円は欧州時間から円売り優勢で142円台に乗せた後、米指標発表後に一時143円乗せ。1998年8月以来およそ24年ぶりの円安水準を更新。一日の値幅が2円を超え、投機色の強い相場展開。ユーロや豪ドルなどのクロス円相場は、ドル円での円安で上昇しています。

原油(WTI先物)は再び86ドル台へ低下。世界経済悪化による需要減退観測が強く、協調減産効果を失いました。金(NY現物)はドル高で1,700ドル割れ寸前。

2022年9月7日水曜日のマーケット振り返り

日本

日経平均株価は196円安と反落し、7月19日以来の安値を付けました。前日の米株安を受けて売り先行での寄り付き。前場後半に下げ幅は一時350円を超えました。米株指数先物が軟調に推移したことも重石。その後は徐々に押し目買いが入り下げ渋った格好です。円安
進行の影響は限定的。東証TOPIXは6日続落。

ドル円は一段高。東京時間朝方に143円台に乗せ、昼過ぎには一時144円38銭と144円を挟んだもみ合い。1998年8月以来の高値を更新しました。

海外マーケット

国株は反発。8月中旬以降、下げ局面が続いていることもあり、値ごろ感から幅広い銘柄に買いが入りました。米長期金利低下、原油価格の急反落も株買いを後押し。米長期金利は、一時3.36%と6月中旬以来の水準まで上昇。ただ、この水準では押し目買いが優勢となり3.26%で取引終了。

また、為替市場では全面高の反動もありドル高は一服。今晩ECB理事会を控えるユーロは堅調、日銀の緩和的な金融政策に再び焦点が当たっている円はほぼ全面安となりました。

NYダウは435ドル高と3営業日ぶりに反発。8月中旬に付けた高値から3000ドル強下落したこともあり、押し目買いが終始優勢でした。 ナスダック総合は実に8営業日ぶりの反発。

ドル円は堅調に推移し、欧州時間には144円99銭と直近高値をさらに更新しました。その後は、米長期金利が低下に転じたことから売り優勢。東京時間朝方は144円割れで推移。

原油(WTI先物)は急反落。主要中央銀行の大幅利上げが世界景気を冷やし、原油需要が伸び悩むとの見方から、一時1バレル=81.70と1月以来の安値を付けました。

2022年9月8日木曜日のマーケット振り返り

日本

日経平均株価は634円高と大幅反発し、8月末以来となる28,000円台を回復。前日の米株反発を追い風に買い先行で寄り付きました。その後も、断続的に先物に買い戻しが入り底堅い展開。前日重石となった米株指数先物も堅調に推移し、大引けにかけて上げ幅を拡大、
28,000円台に乗せました。

ドル円は朝方、144円台半ばまで上昇する場面もありました。ただ、米長期金利上昇の一服。日本の通貨当局に対する警戒感から夕刻にかけて144円割れで推移。

海外マーケット

米国株は、前日の値ごろ感から反発した地合いを引き継ぎ続伸。パウエルFRB議長は引き続きタカ派的な発言を行ったものの、株式市場の反応は乏しかったです。一方、 米長期金利はECBの大幅利上げで売られたドイツ国債などに連れ安する格好で上昇。

また、パウエル講演も材料視され3.3%台に乗せました。為替市場ではドルは小じっかり、ユーロはまちまちの動き。ECBの大幅利上げは想定の範囲内で、ユーロを買う動きは限定的でした。円は引き続き軟調。

NYダウは193ドル高と続伸。ただ、一時250ドル超下げる場面があるなど、不安定な相場つきは変わっていません。来週13日発表の8月米消費者物価指数までこうした地合いが続くとの見方が市場には多いです。

ドル円は高値圏を維持。一時米長期金利上昇に連動する形で144円台半ば近くまで上昇。その後は144円を挟んだもみ合い。

原油(WTI先物)は反発しました。主要中央銀行の大幅利上げや、中国景気への懸念を背景に、一時1バレル=81.20ドルと1月以来の安値を記録。この水準では押し目買い優勢となり、 切り返しました。

2022年9月9日金曜日のマーケット振り返り

日本

日経平均株価は、昨日の634円高に続いて149円高の2万8214円と心理的節目の2万8000円台を維持して引けました。新興株の値動きを示す東証グロース市場指数は22ポイントの大幅高で942ポイントです。SQ値は2万8253円。

ドル円は大幅安。144円12銭を付けた後は米10年債利回りの失速で強烈なドル売りに振れました。また、日銀総裁の円安けん制発言で円買いに振れ、142円半ばに下落。さらに、夕方にかけて円買いが強まり、142円14銭まで値を下げました。

海外マーケット

ダウ平均は続伸。上げ幅は一時400ドルを超え。インフレと中央銀行のタカ派な金融政策に市場の注目が集まる中、今週は3週連敗から脱出。

ドル円は、142円82銭まで上昇後、142円16銭まで反落し、142円55銭で引けました。米長期金利の低下に伴いドル売りが優勢となった格好です。相変わらずFRB幹部などが利上げに積極的な発言を行い上昇しました。

来週の予想

来週も基本的には円安ドル高傾向に進むでしょう。

一時的に円高調整が起こりましたが全体的な流れは明らかに円安です。来週は状況によっては145円を超える可能性があります。最近は1日当たりの値幅が大きいので資産管理には細心の注意を払ってトレードしましょう。

来週の重要な経済指標

9月12日
15:00 日8月工作機械受注[速報]
15:00 英7月商品貿易収支
15:00 英7月鉱工業生産
15:00 英7月製造業生産
15:00 英7月建設支出
15:00 英7月サービス業指数
16:00 トルコ7月経常収支
16:00 トルコ7月失業率
16:30 デギンドスECB副総裁、講演
17:00 伊7月鉱工業生産
19:00 OECD主要国8月景気先行指数
21:00 インド7月鉱工業生産
21:00 インド8月消費者物価指数
21:00 シュナーベルECB理事、講演
26:00 米財務省3年、10年債入札
9月13日
06:00 NZ8月REINZ住宅販売
07:45 NZ8月食品価格指数
08:50 日7-9月期法人企業景気予測調査
08:50 日8月企業物価指数
09:30 豪9月ウエストパック消費者信頼感
10:30 豪8月NAB企業景況感指数
10:30 豪8月NAB企業信頼感指数
15:00 英8月雇用統計
15:00 英7月ILO失業率
15:00 独8月消費者物価指数[確報] 15:30 スイス8月生産者輸入価格
16:00 トルコ7月鉱工業生産
17:00 伊4-6月期失業率[速報] 18:00 ユーロ圏9月ZEW景況感指数
18:00 独9月ZEW景況感指数
18:30 独2年債入札
19:00 米8月NFIB中小企業楽観指数
21:00 米8月消費者物価指数
21:55 米レッドブック週間小売売上高
23:00 米9月IBD/TIPP景気楽観指数
26:00 米財務省30年債入札
27:00 米8月財政収支
9月14日
07:45 NZ4-6月期経常収支
08:50 日7月機械受注統計
09:30 豪9月ウエストパック消費者信頼感
13:30 日7月鉱工業生産[確報]
13:30 日7月設備稼働率指数
15:00 英8月消費者物価指数
15:00 英8月小売物価指数
15:00 英8月生産者物価指数
15:30 インド8月卸売物価指数
17:30 香港4-6月期鉱工業生産
17:30 香港4-6月期生産者物価指数
17:30 英7月ONS住宅価格
18:00 ユーロ圏7月鉱工業生産
18:30 独20年債入札
20:00 米MBA住宅ローン申請指数
20:00 南ア7月小売売上高
21:30 加7月製造業出荷
21:30 米8月生産者物価指数
23:30 EIA週間石油在庫統計
9月15日
07:45 NZ4-6月期GDP統計
08:50 日8月貿易収支[通関統計]
10:00 豪9月消費者インフレ期待
10:30 豪8月雇用統計
13:30 日7月第三次産業活動指数
15:00 半沢全国銀行協会会長、記者会見
15:00 独8月卸売物価指数
15:45 仏8月消費者物価指数[確報]
16:00 トルコ8月住宅販売
18:00 ユーロ圏7月貿易収支
18:00 ユーロ圏4-6月期労働コスト
18:15 デギンドスECB副総裁、講演
20:00 センテノ・ポルトガル中銀総裁、講演
21:30 米9月ニューヨーク連銀製造業景況指数
21:30 米9月フィラデルフィア連銀景況指数
21:30 米8月小売売上高
21:30 米8月輸出入物価指数
21:30 米新規失業保険申請件数
22:00 加8月中古住宅販売件数
22:15 米8月鉱工業生産
22:15 米8月設備稼働率
23:00 米7月企業在庫
9月16日
07:30 NZ8月ビジネスPMI
09:30 シンガポール8月輸出
10:30 中国8月新築住宅価格
11:00 中国8月小売売上高
11:00 中国8月鉱工業生産
11:00 中国8月固定資産投資
12:00 NZ8月非居住者国債保有率
15:00 英8月小売売上高
15:00 EU8月新車登録台数
17:00 伊7月貿易収支
18:00 ユーロ圏8月消費者物価指数[改定値] 18:00 伊8月調和消費者物価指数[確報] 19:30 ロシア中銀、政策金利発表
20:30 トルコ7月住宅価格指数
21:30 加7月国際証券取扱高
21:30 加7月卸売売上高
23:00 米9月ミシガン大学消費者信頼感指数[速報] 29:00 米7月対米証券投資
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