
今回は国内FX・海外FXの両方に関係するスワップポイントの計算方法を紹介していきます。
目次
FXのスワップポイントとは?
「2つの国の政策金利の差によって発生する利益(損失)」のことをスワップポイントと呼びます。
一例として、
B国の政策金利:1.5パーセント
であり、「A国の通貨を売って、B国の通貨を買う」、
つまり「低金利のA国の通貨を使って、高金利のB国の通貨を買う」と、
1.5パーセント-0.5パーセント=1.0パーセント
よって1.0パーセントの金利差ができることになります。
この金利差の影響でスワップポイントが発生して、個人FXトレーダーにとっての利益(損失)となります。
FXのスワップポイントの計算方法は?
年間のスワップポイント=持っている通貨量×為替レート×金利差
スワップポイントの計算方法はこのとおりです↑
具体例を出して、計算方法にあてはめてみましょう。
金利差:1.5パーセント
保有通貨量:10万通貨
この場合は、
年間のスワップポイント=10万通貨×100円×1.5パーセント=15万円
となります。
もし1日当たりのスワップポイントを計算したいのであれば、
計算方法は以下のとおりとなりますので、
1日のスワップポイント=年間のスワップポイント÷365(日)
当てはめて
1日のスワップポイント=15万円÷365=411円
となります。
FXのスワップポイントの計算方法に関する注意点
続いてFXのスワップポイントの計算方法についての主な注意点を紹介していきます。
- 損失が発生する場合もある
- 新興国通貨狙いにはリスクもある
- 手数料も考慮する必要がある
①損失が発生する場合もある
また同じ例を使いますが、
B国の政策金利:1.5パーセント
であり、「B国の通貨を売って、A国の通貨を買う」、
つまり「高金利のA国の通貨を使って、低金利のB国の通貨を買う」ということをしてしまうと、今度はスワップポイントがマイナスになってしまいます(マイナススワップ)。
先ほど、年間のスワップポイントの計算方法の紹介のところで、「1日のスワップポイントは411円~」という話をしましたが、反対に「スワップポイントのせいで毎日411円の損失が発生する」という事もあり得るのです。
②新興国通貨狙いにはリスクもある
「①」の解説をお読みになって、「そうならないように、金利が安定している通貨ペアで取引をするんだよ」と思った人もいるはずです。確かにそのような通貨ペアをチョイスするのであれば、スワップポイントがマイナスになる可能性は低いです。
ですが、スワップポイントで効率よく稼ごうと思ったら、いわゆる「高金利通貨」を狙うことになります。つまり「新興国の通貨」ですね。
これが上手くハマれば毎日の利益が大きくなりますが、新興国は経済・政治的に乱れやすいので、一気に暴落してしまう恐れがあります。
そうなれば、毎日コツコツ積み上げてきたスワップポイントが吹き飛んでしまってもおかしくありません。
「スワップポイントで安定して稼げるようになってきたら、途中からレバレッジ倍率を上げた」などの状況だと、マイナススワップも跳ね上がるので、さらに悲惨な状況になるかもしれません。
③手数料も考慮する必要がある
国内FXでも海外FXでも、スワップポイントの計算方法そのものは変わりません。
もちろん、業者によってスワップポイントの計算方法が違うという事もありません。
ですが、「スワップポイントの計算方法」は同じでも、「実際のスワップポイント」はFX業者ごとに異なります。
なぜなら、「FX業者によって手数料が異なる」からです。
スワップポイントから、スプレッドなどが差し引かれるという事ですね。
どの国内FX業者・海外FX業者を使うにしても、必ずスワップポイントを個別に調べるようにしましょう。
スワップポイントなんて計算せずにFX取引をしたい!という場合は?
スワップポイントの仕組みを理解し → 適切な通貨ペアを選んで → 海外FX業者を使って → レバレッジ倍率を上げれば(国内FX業者より海外FX業者のほうがレバレッジ倍率が高い) → ガンガン稼ぐことができます。
ですがマイナススワップなどもありますから、言うほど簡単ではありません。
実際、「スワップポイントなんて気にせずにFX取引をしたい!」と感じた方も多いはずです。
そういった人におすすめなのがデイトレードです。
デイトレードを推奨する理由は主に以下のとおりです。
- スワップポイントを考慮する必要がない
- 毎日気持ちをリセットできる
- 「長期分析」の知識があまりいらない
①スワップポイントを考慮する必要がない
デイトレードでは「日をまたぐトレード」をしないので、スワップポイントのことを考慮する必要がありません。
スワップポイントの事を考えるとなるとハイレバレッジ取引も怖くなるかもしれませんが、デイトレードであれば伸び伸びとレバレッジ倍率を上げることができるはずです。
ちなみに、
海外FX業者→レバレッジ数百倍までが主流(1000倍以上のところもある)
という差があるので、海外FX業者を使うことをおすすめします。
海外FX業者には「ゼロカットシステム」という、「口座残高以上のマイナス分を補填してくれるシステム」があるところが多いので、安全性も高いです。
例:口座残高が50万円なら、トレーダーの損失は50万円までになる
②毎日気持ちをリセットできる
デイトレードでは「ポジションを持たずに日をまたぐ」ため、「明日はどうなるんだろう」「朝起きて相場が急変していたら……」などと心配する必要がなくなります。
チャートを眺めながら、その日の復習・分析・反省などをすれば十分です。
これが長期トレードやスイングトレードとなると、日をまたいでポジションを持つことになるので、のめり込んでしまえば「起きている間はずっとFXのことを考えてしまう」という状態になってもおかしくありません。
③「長期分析」の知識があまりいらない
長期投資をする場合は「これから景気が上向いていく」「経済状態が良くない状態が続く」などの長期的な分析が必須となります。
ですが、デイトレードの場合はそういった分析はいりません。
「チャートがこう動いているから、今日は(この○時間は)こう動く」などのいわゆるテクニカル分析がメインとなります。
とはいえ長期的な分析が全くできないとなると、大型トレンドなどについていけなくなるので、「長期分析なんて一切しなくていい」と考えるのは危険です。
まとめ:政策金利からスワップポイントが計算できる
FXのスワップポイントの計算方法などを紹介しました。
まとめると、
- スワップポイントは2か国間の政策金利差から発生する
- スワップポイントで毎日稼ぐ事もできる
- スワップポイントがマイナスになる事もある
- スワップポイントには各FX業者の手数料も関係してくる
- デイトレードならスワップポイントを気にしなくていい
といったところです。
ちなみに筆者は海外FX業者を使って、ほぼデイトレードだけをしています。
「スワップポイントの事を考えるのがイヤ」というよりは、先ほど紹介したような理由で「デイトレードのメリットが大きいと思っている」という感じですね。